税理士法人 良知 コラム
2018年3月22日 木曜日
『借入の目安について』
『借入の目安について』
クライアント様から「当社の適正な借入額はどのくらいでしょうか?」とのご質問を度々頂きます。」ご質問の背景には、借入には危険なイメージがあるため、借りすぎてはいけないという思いがあるようです。
まずは、運転資金借入の適正な金額について考えます。運転資金には、経常運転資金と増加運転資金があります。穏やかに売上を伸ばそうと考えておられる企業様は、経常運転資金の範囲内が適正な借入額となります。経常運転資金は以下の計算式で求めることができます。
経常運転資金=平均月商×(売上債権回転期間+棚卸資産回転期間-買掛債務回転期間)
期日一括型の借入であれば経常運転資金と同額、約定返済付きの長期借入であれば、約定返済額を考慮して、経常運転資金の2倍程度が適正な借入額と考えます。ただし、適正な借入額を超える借入があっても、超えた分が現預金として滞留しているのであれば、全く問題ありません。
売上の急拡大を狙う企業様は、現状の売上高を維持するための経常運転資金に加えて、成長を促進するための増加運転資金を調達しなくてはなりません。増加運転資金は以下の計算式で求めます。
増加運転資金=月商増加見込み分×(売上債権回転期間+棚卸資産回転期間-買掛債務回転期間)
増加運転資金の調達は、売上の増加を見込んだ借入ですので、計画通りに売上が増加すれば、借入額は結果として適正になりますが、計画通りに売上が増加しなければ、増加運転資金部分が借入超過となって残ってしまいます。
次に設備資金の借入ですが、設備資金の借入は、その設備の導入で見込まれるキャッシュフローの増加額(減価償却費+純利益)の7~10倍以内を目安にすると健全です。但し、増加運転資金と同じく、見込みの売上やキャッシュフローを前提にした借入ですので、計画通りに利益をあげられなければ、たちまち借入過多となります。
借入に危険なイメージを持っている経営者様も多いと思いますが、経常運転資金の範囲内の借入、いざという時のために現預金で置いている借入は適正で安全です。一方、先行投資のために借り入れる増加運転資金や設備資金の借入は、経営者様の手腕によって、危険な借入にも適正な借入にもなり得ます。
クライアント様から「当社の適正な借入額はどのくらいでしょうか?」とのご質問を度々頂きます。」ご質問の背景には、借入には危険なイメージがあるため、借りすぎてはいけないという思いがあるようです。
まずは、運転資金借入の適正な金額について考えます。運転資金には、経常運転資金と増加運転資金があります。穏やかに売上を伸ばそうと考えておられる企業様は、経常運転資金の範囲内が適正な借入額となります。経常運転資金は以下の計算式で求めることができます。
経常運転資金=平均月商×(売上債権回転期間+棚卸資産回転期間-買掛債務回転期間)
期日一括型の借入であれば経常運転資金と同額、約定返済付きの長期借入であれば、約定返済額を考慮して、経常運転資金の2倍程度が適正な借入額と考えます。ただし、適正な借入額を超える借入があっても、超えた分が現預金として滞留しているのであれば、全く問題ありません。
売上の急拡大を狙う企業様は、現状の売上高を維持するための経常運転資金に加えて、成長を促進するための増加運転資金を調達しなくてはなりません。増加運転資金は以下の計算式で求めます。
増加運転資金=月商増加見込み分×(売上債権回転期間+棚卸資産回転期間-買掛債務回転期間)
増加運転資金の調達は、売上の増加を見込んだ借入ですので、計画通りに売上が増加すれば、借入額は結果として適正になりますが、計画通りに売上が増加しなければ、増加運転資金部分が借入超過となって残ってしまいます。
次に設備資金の借入ですが、設備資金の借入は、その設備の導入で見込まれるキャッシュフローの増加額(減価償却費+純利益)の7~10倍以内を目安にすると健全です。但し、増加運転資金と同じく、見込みの売上やキャッシュフローを前提にした借入ですので、計画通りに利益をあげられなければ、たちまち借入過多となります。
借入に危険なイメージを持っている経営者様も多いと思いますが、経常運転資金の範囲内の借入、いざという時のために現預金で置いている借入は適正で安全です。一方、先行投資のために借り入れる増加運転資金や設備資金の借入は、経営者様の手腕によって、危険な借入にも適正な借入にもなり得ます。
投稿者 税理士法人 良知